言語学バーリ・トゥード ~書籍紹介シリーズ⑧~

IMG_3534こんにちは。

本日はすっかり晴れ渡りました。
さて読書の秋ということで

書籍紹介シリーズ 第八弾

本日ご紹介させていただく本は

言語学バーリ・トゥード

川添 愛 著

 
先日ラジオを聞いていましたら紹介がありました。

私はプロレスが好きなんですが
プロレスのことも話題にしてあったので興味深くなって読みました。

ラッシャー木村の「こんばんは」事件

1981年プロレスが
ゴールデンタイムに
テレビで放送されていたころの話です。

国際プロレスが解散し、
国際プロレスのエースだったラッシャー木村
新日本プロレスの会場に現れました。

新日本プロレス側から見れば、
外敵による殴り込み。
一触即発、会場が異様な緊張感に包まれて、
いよいよリングアナウンサーが
ラッシャー木村にマイクを差し出しました。

すると第一声が
「こんばんは!」でした。
会場は失笑。
なんともズッコケた形となってしまった。

ラッシャー木村率いる国際プロレス軍団は
その後ヒール軍団(悪役)として
新日本プロレスの暴れまくりました。

ラッシャー木村は、
初めての場所に行くのだから
「まず最初はあいさつから」
と、まともなことを言っていましたが、
なぜ会場が失笑してズッコケたのでしょうか?
後になって、
それが珍事件として語り継がれるようになってしまったのです。

ラッシャー木村は
リングの上ではヒールレスラー(悪役レスラー)ですが、
それは仕事上の姿で本当はとってもお人好しです。

プロレスの世界というのは非日常的な世界であり、
社長に向かって社員が挑発するような場面も多いです。
(ちなみに当時の社長はアントニオ猪木)

そんなの通常の企業ではありえない。
しかし、それがプロレスのエンターテイメントなのです。

そんな非日常のプロレスの世界
日常を持ち込んでしまったのです。
外敵が殴り込みに行って、相手の前で「こんばんは」。
一触即発の場面で
ラッシャー木村の人の好さが出てしまったのです。

しかしそれは
小学生でも笑ってしまう滑稽な姿となってしまったのです。

プロレス以外にも
「恋人{は/が}サンタクロース?」
など味深いことがたくさん書いてありますよ。

Youtubeでこの「こんばんは」事件を見ましたが
やっぱり笑ってしまいますね。
ラッシャー木村は素で言っているからなお可笑しい。

しかし言われてみれば
「こんばんは。」で笑ってしまうのは不思議です。
それが珍事事件として語り継がれるのですから。

言葉は正しく使っても
時と場合でおかしくなるようなケースは確かにあるんですね。

最後まで
読んでいただきありがとうございました。

 

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